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1. 製油所の統廃合
特定石油製品輸入暫定措置法(特石法)の廃止、揮発油販売業法および石油備蓄法の改正を含む「石油製品の安定的かつ効率的な供給の確保のための関係法律の整備等に関する法律(石油関連整備法)」が施行された1996年4月に前後して、石油製品市場における競争が激化し、ガソリンを中心に石油製品価格が下落した。
こうした状況の中で石油各社は、輸入品への対抗や国内市場での競争に対応するため、人員削減を含む大幅なリストラ、企業間の提携を含めた物流効率化等を進めた。精製設備に関してもこの例にもれず、効率が低く精製コストのかさむ小規模な製油所を中心とした設備の廃止、隣接する製油所の統合等、設備の統廃合が進められ始めた。
原油処理能力が小さく、かつ分解能力が小さい製油所は、国際競争力の観点から見ても維持するのが難しく、1998年1月にジャパンエナジー船川製油所が原油処理能力を大幅に下げ(6,000から1,000バレル/日)、その後2000年3月末には廃止された。1999年3月末には日本石油新潟製油所(26,000バレル/日)、昭和シェル石油新潟製油所(40,000バレル/日)が常圧蒸留装置を停止した。1999年9月末には日石三菱川崎製油所(75,000バレル/日)の常圧蒸留装置が停止、その後、2001年5月末に和歌山石油精製(50,000バレル/日)、2003年にはジャパンエナジー知多製油所(100,000バレル/日)、2005年3月末に出光興産兵庫製油所(80,000バレル/日)、2005年3月には沖縄石油精製(110,000バレル/日)、2009年3月には日本海石油富山製油所(60,000バレル/日)においての原油処理が停止された。2010年7月には、新日本石油とジャパンエナジーがJX日鉱日石エネルギーに統合された。その結果、製油所数はピーク時の37製油所から27製油所にまで減少した。また、停止分の原油処理能力の一部は同一会社の大型製油所に移転されたものの、全体の常圧蒸留装置の処理能力は、ピーク時の594万バレル/日に対して2010年7月には462万バレル/日となっている。
2010年度の原油処理量2.08億KL(バレル換算では359万バレル/日)は1998年度以降で最小となったが、常圧蒸留装置能力が削減された(464万バレル→462万バレル)ため、稼働率は75%から78%にわずかに上昇した。今後も石油製品需要減少が見込まれ、100万から130万バレル/日の常圧蒸留装置能力の余剰があると言われている。そのため2010年7月に制定された「エネルギー供給構造高度化法」の下で、今後もさらなる製油所の統廃合が進む可能性が高い。
2. 精製コストの削減
この間、各製油所では、精製コストを下げる様々な取組みがなされた。運転管理の強化による高付加価値製品の収率向上、省エネルギーによる燃料費削減、設備管理の強化による補修費の削減あるいは人員の効率的配置等が行われた。
一方、制度面では、製油所の連続運転に関する保安4法に関連する規制緩和が行なわれ、一定の基準を満たした事業者(認定事業者)は、自主保安体制の整備によって4年間連続した運転が認められるようになった。規制緩和による長期連続運転の実現によって、補修費ほか精製コストは大きく削減された。
現在、日本の各製油所においては、アジア諸国にある製油所に対して国際的な競争力を持つ製油所になるため、一段の精製効率化が進められている。
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