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このページは、石油便覧トップの中の第2編の中の第7章の中の第2節 石油諸税の使途のページです。




  1. 石油諸税の使途
  2. 環境税(炭素税)の導入問題

1. 石油諸税の使途

 石油諸税は、その税収のほぼ全額が、道路整備、空港整備、石炭対策、石油対策、省エネルギー対策、石油代替エネルギー対策等の特定財源として、その使途が特定されている(図 2-7-1)。

  1. 石油石炭税 : 燃料安定供給対策(石油開発、備蓄)、エネルギー需給構造高度化対策
  2. ガソリン税、軽油引取税、石油ガス税 : 道路整備
  3. 航空機燃料税 : 空港整備等

 2007年度予算で見ると、石油諸税の約86%が道路整備に充てられ、石油対策には、わずか10%程度しか向けられておらず、偏った使途となっている。

 特に「道路特定財源制度」は、道路の利用により直接的なメリットを受ける人が道路整備費用を負担することが合理的である、との受益者負担の理論に基づいて、ガソリンや軽油等に税金を課してその税収をすべて道路整備に使用する制度である。道路特定財源の不足を理由に、ガソリン税注1)は1974年4月に5万3,800円/KLに、軽油引取税は1976年4月に3万2,100円/KLに引き上げられ、以降暫定税率が続いている(現行の暫定税率の適用期限は2008年3月末)。

 しかしながら、道路特定財源制度は、近年の公共事業の抑制により多額の余剰金が発生する一方、財政再建の必要性と相まり、構造改革の一環として一般財源化すべきとの議論が高まった。2006年12月には、「道路特定財源の見直しに関する具体策」が閣議決定され、

  1. 真に必要な道路整備は計画的に進める
  2. 2008年度以降も現行の暫定税率を維持する
  3. 税収全額を道路整備に充てることを義務づけている仕組みを改め、2008年の通常国会で法改正を行い、道路歳出を上回る税収は一般財源とする
  4. 国民が改革の成果を実感できる政策推進の一環として、高速道路料金の引き下げなど新たな措置を講ずる

の4点を中心とする見直しの方向が示された。

 従来、石油業界は、道路特定財源制度の見直しについては、受益者負担の原則を踏まえ、

  1. 道路特定財源は、本来の道路整備事業に全額充当すべきである
  2. 道路財源の一般財源化など、使途の組み替えは断固反対である
  3. 道路特定財源に余裕があるならば、暫定税率を引き下げるべきである

の3点を主張し、2006年には自動車業界とともに「一般財源化反対、暫定税率引き下げ」を掲げた署名活動を実施するなど、運動を展開してきた。

 今後の具体的な制度改正の検討に当たっては、税の公平性、中立性、徴税と使途の透明性などの議論を経て、納税者が納得しうる制度の実現が望まれる。

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2. 環境税(炭素税)の導入問題

 環境税(炭素税)は、地球温暖化の原因の一つとして、大気中の二酸化炭素(CO)等の温室効果ガス濃度の増加があげられており、COは、石油、石炭、天然ガス等の化石燃料の燃焼に伴って発生することから、これらの化石燃料に新たに税金を課して、消費の抑制や環境対策のための財源の確保をしようとするものである。 諸外国の動向では、北欧5ヵ国(フィンランド、オランダ、スウェーデン、ノルウェー、デンマーク)が、1990年以降、世界に先駆けて環境税を導入したが、EU(欧州連合)においては、国際競争力低下への懸念から加盟各国の足並みがそろわず、現在までに新たに環境税を導入した国は、イタリア、ドイツ、イギリスの3ヵ国にとどまっている(EU全体では8ヵ国)。

 我が国においても、環境省等を中心に議論されているが、2007年度税制大綱において「環境税については、2008年から京都議定書の第一約束期間が始まることを踏まえ、さまざまな政策的手法全体の中での位置付け、課税の効果、国民経済や産業の国際競争力に与える影響、既存の税制との関係等に考慮を払いながら納税者の理解と協力を得つつ、総合的に検討する。」と謳われ、2007年度の導入は見送られた。

 石油業としては、環境税の導入について、

  1. 価格引き上げによるCO抑制効果は極めて小さく、産業の国際競争力の低下を招く上、エネルギー効率の悪い途上国に生産移転が進めば温暖化防止に逆行するなど、効果に疑問があること
  2. 既存の地球温暖化対策予算(約1兆円)の使途・効果の徹底検証が先決であり、「補助金ばら撒き」型の施策は行政改革に逆行するなど、財源対策として疑問があること
  3. 既に、CO課税は石油石炭税で実施済みであり、石油諸税は約33ドル/バレル(年間5兆9,000億円)に達している、将来の消費税引き上げとの整合性が不明であるなど、負担論として疑問があること

 等の理由から断固反対している。

図 2-7-1 石油諸税の多段階課税と税収および使途(2007年度予算)
出所:石油連盟「今日の石油産業」2007年度版

[注]

注1)一般にガソリン税と称されるのは、揮発油税法に定める揮発油税と、地方道路税法に定める地方道路税の合算額をいう。(本章第1節 石油税制の現状 参照)

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