この節の前後の節へ移動したい場合は下記のリンクから移動できます。
1. LNGの需要動向
LNG需要は、発電用燃料と工業用、家庭用、商業用を合わせた都市ガス用からなり、その比率はほぼ電力68:都市ガス32である。
発電用
LNGの最大の需要家は、電力会社である。2010年現在、LNG火力発電所およびLNG輸入受入基地を保有する電力会社は、東北、東京、中部、関西、中国、四国および九州の7社である(表 6-3-3)。
2010年度の電力供給計画では、2019年度の全発電設備構成のうち22.4%をLNG火力で占めるとされている。2019年までの新設電源開発計画の合計は2,939万kWであり、内訳は1,186万kWがLNG火力、1,294万kWが原子力、290万kWが石炭火力、152万kWが水力(内127万kWは揚水)とされる。しかしながら、福島第一原発によりエネルギー基本計画は全面的な見直しに向けて、政府関係会議で検討が開始されている。現時点(2011年9月)では、まだその方向性は明らかではないが、省エネ対策や再生可能エネルギー促進とともにCO2排出問題の優位性から、原発に替わる代替電源としてLNG火力が有力視されている。
都市ガス用
都市ガス用には工業用、家庭用および商業用他の各需要が含まれ、その内訳は2008年時点で工業用(大部分がボイラー燃料)が約54%、家庭用が約26%、商業用他で約20%である。特に工業用需要は、石油、石炭等からの天然ガスへの燃料転換補助金制度などを背景に急速な数量増を果たしている。
また、都市ガス製造時における環境保全ならびにカロリーアップによるガス供給の効率化というニーズに対応しうる原料として、大手都市ガス事業者では、ナフサ、ブタン等を原料とした合成ガス(4A~7C規格)から天然ガス(13A,12A規格)ヘの転換がすでに完了しており、地方の中小都市ガス事業者の多くも2010年度末を目途に燃料転換を行うとされている。
2. LNG輸入プロジェクトの現状
経済産業省による「エネルギー基本計画」等において、CO2排出削減などの環境制約への対応とエネルギーセキュリティー確保として天然ガスの導入促進策が策定されたことを背景に、電力会社、都市ガス会社を中心にLNG導入が推進されている。これに応じて現在多くのLNG供給プロジェクトが立ち上がっている(表 6-3-4)が、さらに東南アジア、オーストラリア、サハリン、中東等で大型プロジェクトが検討されており、今後の需要増加に対応する供給源として期待される。
[参考文献]
1)「エネルギー基本計画」(平成22年6月)
2)経済産業省資源エネルギー庁「平成22年度電力供給計画の概要」
3)エネルギー・環境会議「当面のエネルギー需給安定策」(平成23年7月)
4)「エネルギー白書2010」
この節の前後の節へ移動したい場合は下記のリンクから移動できます。

