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会社情報

化学研究レコサール

当社では、製油所からの副生成物である硫黄を利用した産業副産物の有効利用を目的に、「レコサール」(RECOSUL)を開発しました。
「レコサール」(RECOSUL)とは

  1. 産業副産物の循環的な有効利用を表す「リサイクル(Recycle)」
  2. 環境に優しいことを示す「エコロジー(Ecology)」
  3. 硫黄の特性を活用していることを表す「硫黄・サルファー(Sulfur)」

の3つの言葉を組み合わせた造語で(図1)、石油精製の脱硫工程で回収した硫黄と独自に開発した添加剤を反応させて得られた改質硫黄によって産業副産物等を固めたものです。
レコサールは環境に優しい高性能なリサイクル製品です。
当社は、本技術に関し、「平成18年度石油学会技術進歩賞」を受賞しました。

図1 レコサールとは

レコサールとは

レコサールの特長

レコサールの特長をセメントコンクリートとの比較によりご紹介します。

(1)強度が高い

レコサールは、圧縮強度、曲げ強度、引張強度共に、セメントコンクリートの2~3倍の値を示します(表2)。これは、結合材としての改質硫黄の性能が高く、骨材を含めて緻密な構造を有しているためです。

表2 レコサールとセメントコンクリートの強度比較(代表値)

  レコサール コンクリート
水セメント比:46%
試験方法
密度[g/cm3] 2.2 2.3  
圧縮強度[MN/m2] 54.9 35.0 JIS A 1108
(Φ50mm)
曲げ強度[MN/m2] 10.1 6.0 JIS A 1106
(100×100×400mm)
引張強度[MN/m2] 4.4 3.0 JIS A 1113
(Φ100mm)
配合比[wt%]
改質硫黄 21
石炭灰 10
けい砂 69

(2)耐酸性が高い

硫黄は耐酸性が高く、酸に強い骨材と組み合わせることで、耐酸性が非常に高いレコサールができます。pH1以下の過酷な環境下でも使用可能です(写真3)。

写真3 硫酸酸性雰囲気(pH<1)での暴露試験結果(3ヶ月後)

硫酸酸性雰囲気(pH<1)での暴露試験結果(3ヶ月後)

レコサールの用途

レコサールの優れた耐酸・耐腐食性能は、下水道関連施設を中心として、その威力を発揮します。

(1)耐酸性マンホール・下水管

下水道関連施設では硫化水素に起因するコンクリートの早期劣化が問題となってきており、耐久性の高い材料を用いたマンホール・パイプなどの開発が期待されています。レコサール工業会のメンバーである不二コンクリート工業株式会社において、硫黄を用いたコンクリートとしては、世界で初めて二次製品のマンホール・パイプの製造に成功しました(写真4)。

写真4 佐賀県での下水道施設設置工事

佐賀県での下水道施設設置工事

写真5 UAEでの下水道施設実証試験

UAEでの下水道施設実証試験

2008年度施工実績

(2)下水道施設防食-1

下水道施設防食用途の開拓を目指し、東京都下水道局および大林組とノウハウ+フィールド提供型の共同研究を実施してきました。2003年には、高島平の新河岸水再生センターにて汚泥濃縮槽返水枡をレコサールで施工しました。(写真6)。5年間経過後も、目視による観察では、変化は認められていません。東京都下水道局では、これ以外にも、吹付け施工やマンホール補修など多くの施工実績があります。

写真6 東京都での下水道施設防食工事

東京都での下水道施設防食工事

2008年度施工実績

(3) 下水道施設防食-2

2006年7月に完成した、エコサルファー防食工法※1による神戸市垂水処理場汚泥濃縮棟のレコサールパネル施工例を示します(写真7)。腐食したコンクリート層を除去し、モルタルで平滑にした後、レコサールのパネルで防食被覆をしたものです。日本下水道事業団が分類した下水道の防食工法規格の中で最も厳しいD2種※2の工法規格を満たしています。これが、レコサールの有償施工の第1号となりました。

  • ※1エコサルファー防食工法とは、レコサールボードを使って当社と大林組が共同開発した防食被覆工法です。コンクリートと同等以上の強度性能を持ち、かつ高耐食性を有するレコサールを防食被覆層として用いる工法です。
    エコサルファー防食工法の詳細については以下をご覧下さい。

http://www.noe.jx-group.co.jp/business/material/ecosulfur/index.html

  • ※2年間平均硫化水素濃度が50ppm以上で、コンクリート腐食が極度に見られる腐食環境にあり、かつ点検、補修が難しい箇所の施工に適用されます。

写真7 神戸市での下水道施設防食工事

神戸市での下水道施設防食工事

(4)温泉

登別温泉旅館玉の湯における温泉目地の補修例を示します(写真8)。耐酸モルタルでは毎年補修が必要でしたが、レコサール施工後は、約3年たった今でも変化はなく、補修の必要がありません。レコサールによる目地補修では、朝に浴槽の湯を抜いた後、目地部分を乾燥してレコサールを流し込み、冷えて固まった後すぐにお湯を張ることができるため、旅館を休業することなく補修が可能で、しかも耐久性に優れています。

写真8 温泉施設(浴槽の目地)の修理

温泉施設(浴槽の目地)の修理

(5)農業用水路U字溝

2006年11月、青森市の農業用水路に長さ約550mのレコサール製U字溝を設置しました(写真9右)。この水系はpHが3~4と低いことから、耐酸性の水路が望まれています。
2005年12月に行った試験施工では、コンクリート製のU字溝との比較を行い、耐酸性能についてレコサール製U字溝の優位性を確認済みです(写真9左、中央)。

写真9 青森県での農業用水路U字溝の設置

青森県での農業用水路U字溝の設置

このように、レコサールは、石油精製副生品の硫黄を原料とする高機能のリサイクル材料です。耐酸・耐腐食材料としての活用が期待されており、既に2006年度から商業段階に移行しています。

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